「リフォーム」という言葉は、多くの人が聞いたことがあるかと思いますが、「リノベーション」という言葉には、少しわかりにくさを感じる方もいるかもしれません。
実際に、これらの言葉の使い方には、あいまいな部分も存在します。
リフォームは、もともとの状態に戻すことを指し、一方でリノベーションは、新しく作り変えることを意味します。
リノベーションとリフォームの違い
「リノベーション」と「リフォーム」という言葉には明確な定義がないのが実情ですが、これらの用語は住まいの手入れや改修において目的や意図によって異なる使い方がされています。
「リフォーム」は、古くなって使いにくくなったシステムキッチンやユニットバスを交換したり、剥がれた壁紙を張り替えるような比較的小規模な工事に使われます。
内装が汚れて古びた状態から、新築時の状態に近づけるための改修です。
一部の範囲に限定され、表面的な改修工事によって、住まいを新築時の状態に戻すことを目的として行われます。
一方、「リノベーション」は、間取りや水道管、排水管、冷暖房換気設備などの大規模な工事を伴います。
住まい全体を見直し、新たに住む人々のライフスタイルに合わせて作り変え、機能を刷新します。
新たな価値を生み出すための改修であり、工事のスケールが大きいのが特徴です。
中古物件購入
お客様の要望にお応えするために、私たちはまずお客様からご希望をお伺いします。
その後、現地での調査を行い、様々な候補物件を見つけます。
そして、その中から最適な物件を選び、購入することができます。
ローン設定
リノベーション工事を行う際には、まずプランニングを立てます。
具体的には、どのような改装を行いたいのか、どの部屋をどのように変えるのか、どのような雰囲気を作りたいのかなどを考えます。
次に見積もりを取ります。
これは、プランニングに基づいて、どれくらいの費用がかかるのかを計算することです。
建築業者やリフォーム会社に相談し、具体的な改装内容を伝えることで、見積もりをしてもらいます。
また、リノベーションには資金が必要です。
そのため、金融機関にローンの事前審査を申し込む必要があります。
事前審査では、自分の収入や資産などが審査され、ローンを借りることが適切かどうかが判断されます。
以上の手続きを行い、プランニングに沿ったリノベーションを実行することができます。
リノベーションのプロセスは、自分の理想の空間を実現するために必要な手続きとなります。
設計と施工
リノベーション物件を契約すると、工事が行われる間は別の住宅に生活しなければなりません。
この期間中の生活費の増減は、非常に大きな影響を与える可能性がありますので、工事の期間の長さや短さは非常に重要な要素です。
また、工事が進行する中で、定期的に状況報告を受けることも忘れてはなりません。
リノベーション専用のローン
住宅の改修やリノベーションのための専用ローンとして、「リフォームローン」というものがあります。
通常、住宅ローンは1人につき1つしか借りられません。
したがって、住宅ローンでリフォーム費用だけを借りる場合、他の住宅ローンを借りていないことが条件となります。
以前に住宅ローンを借りていたとしても、既に完済していれば問題ありません。
ただし、リフォームローンの金利は住宅ローンよりもやや高い場合もあります。
これまでは、住宅購入費用は住宅ローンで、リフォーム費用は別途リフォームローンで借りていました。
しかし、今では多くの銀行や金融機関で、「一体型住宅ローン」と呼ばれる、リフォーム費用もまとめて借りることができるローン商品が用意されています。
この一体型ローンを利用すると、審査や手続きの手間が半分に減り、コスト面でもお得です。
「中古住宅購入+リノベ」の場合は一体型ローンが得
「住宅+リノベ」ローンを利用することで、審査や手続きにかかる手間を半分に減らすことができます。
従来の方法では、住宅ローンとリフォームローンを別々に組む場合、それぞれに関連する諸費用が必要ですが、一体型のローンなら一つの手続きで済みます。
また、一体型ローンは住宅ローン減税の面でもメリットがあります。
なぜなら、一体型ローンではリフォーム費用も住宅ローンに含めることができ、このリフォーム費用も住宅ローン減税の対象になるからです。
住宅ローン減税は、毎年の所得税と住民税から、ローン残債の1%が控除されるという優遇税制で、借り入れがリフォームローンのみの場合には適用されません。
しかし、リフォーム費用も含んだ一体型ローンなら、全体の金額に対して一括して控除を受けることができます。
また、一体型の住宅ローンはリフォームローンに比べて金利がかなり安くなります。
一般的な金利の範囲では、リフォームローンは1.3~8%程度であるのに対して、住宅ローンは0.5~3%程度となります。
ただし、金利は借り入れの条件によって異なることに注意が必要です。
大規模なスケルトンリノベーションの場合、リフォーム費用が1000万円を超えることも珍しくありません。
そのため、わずか1%の金利差でも、実際の金額においては大きな違いが生じることになります。
まとめ
住宅ローンを利用する際には、新築住宅でも中古住宅でも同じように手続きを行います。
ただし、中古住宅の場合は建物の耐久性が考慮されます。
つまり、新築のように最長35年のローン期間が設定されるとは限りません。
実際には、審査の結果、借入期間が20年までになる場合もあります。
その結果、毎月の返済額が大幅に増える可能性があるため、注意が必要です。
また、建物の耐久性だけでなく、契約者の年齢や収入なども住宅ローンに影響します。
これらの要素も審査に反映されるため、借入可能な額が変わることも考えられます。
さらに、住宅ローンでリフォーム費用も借り入れる場合、リフォームの費用を事前にほぼ正確に見積もっておく必要があります。
審査には工事費用の見積書を提出しますが、ここで重要なポイントは、見積書に「最大でいくらかかるか」と明記することです。
なぜなら、一度審査を通過した融資額は減額することはできますが、増額することはできないからです。
もし融資額を増やしたい場合は、新たに審査を受ける必要があります。